日本国際情報学会 学会誌 創刊号  編集後記

 

  

      日本国際情報学会誌 編集委員長 五十嵐雅郎

 

  今回の第3号には、6編の一般論文を掲載することが出来、そのいずれもが出色の出来であることで、編集を終えた編集委員は全員満足感を持つことが出来た。論文を審査していただいたレフエリー会員に対して、厚く感謝する次第である。

毎回述べているところだが、わが国の高度成長期時代に作られたさまざまな制度、慣行が、いまや金属疲労を引き起こし、その結果人々の思考方法、価値観までが揺らぎつつある。社会科学の分野は特にそうであって、「日本の常識は世界の非常識」と言われるくらい現実離れした研究論文が出てきたりする。現代の研究者は、旧来からの専門領域だけでなく関連領域をも含めたマルチ・デシプリナリーなアプローチを持って、研究に取り組むことが必要になって来た。これからの研究者は、国内情報はもちろん国際情報に一層気を配って研究課題にチャレンジし、その成果をドンドン公表してゆかなければならないと痛感する次第である。

 

 (編集委員会を代表して、五十嵐雅郎 記)             2006年8月30日